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根本的概念を見直そう!
前回に続き今回は、魚釣り「基本11箇条」の「5.釣れるエサ」から順に、その概念を海上釣堀に置き替えて解説します。
5.釣れるエサ (根本的概念)
海上釣堀はフィールド(釣宿)によって海洋環境も異なり、多少放流魚も違ってきますのでそのフィールドごとの「エサの傾向」というものはありますが、ただ一方で、海上釣堀は日々人の気配や物音、動く人影に無数の仕掛けやエサなどで魚はかなりスレています。ですので、海上釣堀では「絶対このエサ」というものはなく、常に魚の嗜好は激しく変化するという側面があります。
冬にはスパイス系のエサがいいとよく聞きますが、必ずしもそうとは限りません。海上釣堀はエサを季節でとらえるのではなく「その日毎のアタリエサを探す」という概念で捉えておくことです。どの釣りでもエサのローテーションは必ず必要ですが特に海上釣堀においては「それが命」と言っても過言ではありません。
そこでもう一つ、重要になってくるのが「エサへの先入観は厳禁!」ということ。
釣りには「エサ負け」という言葉があります。
これはエサに対して「先入観」を持つこと。
「このエサは釣れる気がしない」「アタらないエサでいつまでもねばってしまう」「多少釣れるとそのエサばかり使う」など、全てコレは「先入観」=「エサ負け」です。
前記でも解説したように海上釣堀の魚は「かなりスレています」。
したがって常にエサのにおいや味、色や形、動きで魚の食い気や興味、怒りをひき起こし、とにかく口を使わせることが大切です。
先入観を持たず「エサ負け」しないように心がけてください。
6.釣れる仕掛け
まず、大半の海上釣堀では2本針や枝針は禁止で1本針のみです。またルアーも含め、ルアー的要素のある反射板や集魚シールなども禁止。なので仕掛けは限られた部分への配慮が「より多く、より安定的」に釣るため必須となります。
[6-1]
針はエサ同様「咥えさせてナンボ」大きいよりも小さい方が違和感を与えにくい。
[6-2]
糸は太いよりも細い方が警戒しにくい。
海上釣堀は魚の入っている生簀内で釣りをします。なのでエサとタナが合っていれば仕掛けが太くても当然釣れます。しかし「より多く、より安定的に」となると話しはべつです。
高価な釣りを楽しむため「釣りの概念=可能性の追求と探求を楽しむ」をぜひ実践してください。
7.釣れるタックル
海上釣堀は「脈(ズボ)釣り、ウキ釣り」どちらも可能です。それぞれにメリット・デメリットがあるので、それぞれの良いとこ取りで使い分けることがオススメです。
[7-1]
脈釣り(ズボ釣り)は竿の穂先でアタリをとります。抑え込むような小さなアタリもダイレクトにわかりやすいので竿の届く限り脈釣りは有利。ただし強風には不向き。
[7-2]
ウキ釣りは竿の届かないポイントに有効。
大きな生簀の場合では、とくに青物は際まで寄って来ないので竿の届かない中央付近を狙うときは最も有効な手段となります。
ただし波やウネリ、風、その他ウキのウエイトなどの影響で小さなアタリが分かりにくい。また、いろいろなタナを探る際に手間がかかり手返しが悪くなるというデメリットもあります。
※ウキを使った「トゥイッチング」は、海上釣堀においてテクニカルな釣法となりますので、この本題「根本的概念」では省きます。
8.釣れる釣座
9.釣れる投入点
海上釣堀では生簀を取り囲むように釣座をかまえます。どの場所で釣るかは、くじ引きやジャンケンなどで決めることになります。
そこは運次第といったところですね。ただ良い場所と云われるところでも季節や天候、水質などによって変わりますのでまずは竿の届く範囲から「ネット際、角付近、竿下」と投入していき、アタリが無ければわりと平均して安定的な「中央付近」をウキなどで狙うようにしてください。できれば竿の届く範囲で釣れるなら、それに越したことはないですよね。中央付近で魚を掛けた場合、中・小マスだと他の方とのオマツリの可能性も増えるので迷惑にならないよう、心がけてください。
10.釣れるタナ
海上釣堀ではエサと同じくらい重要となります。昔から「海上釣堀はエサとタナ次第」と云われるくらいです。
季節、天候、水質、さらに時間帯によっても変化する場合があります。
基本は「ドン底から1m位上」を中心に狙い、アタらなくなったら1mおきにタナを上げて探っていきます。アタらないタナでいつまでも粘るのは良くないですが、時にはしばらく待ってアタリが出るということもあるので、時々長めのインターバルを置くことも意識してください。
11.釣れる誘い
どの釣りでも共通することですが「冬は待ちの(静)釣り」「盛期は攻めの(動)釣り」と釣道界隈では良く云われます。海上釣堀も同じです。
盛期などの活性の高い時期には誘いを頻繁に入れ、エサに動きをつけることが重要になります。逆に冬季のように魚の活性が低いときにはあまりエサを動かさず、じっと静かに長めのインターバルを置き、時々ゆっくりとした誘いを入れる程度にすることが大切です。
魚も生き物です。その季節と活性に合わせた誘いを心がけてくださいね。
以上。
釣りをしている方なら当たり前のことばかりの内容だと思いますが、肝心なのはこれらを的確に理解し、常に念頭にあるか?こまめに実践しているか?が重要なのです。
そのうえで、ご自分なりの技や釣り方の工夫をされてみてはと思います。
皆さまの大漁釣果を願って。